- 式(3.12)の導出
式(3.2)をFourier積分で書くと
が得られる。
- 式(3.14)の導出
式(3.10)から、Lorentzゲージを用いると、p.185 式(1.6)のように書くことができる。
微分操作がされているに着目する。この項をFourier積分で書くと
が得られる。これを利用して式全体をFourier積分で書くと
積分の中身を比較すると、
が得られる。
については、変数tに関する微分などの操作はないため、両辺をFourier積分で表して中身を比較すると、
となる。
- 式(3.15)の導出
LorentzゲージをFourier積分で書くと
が得られる。
- 式(3.16)の導出
式(3.12)より
が得られる。
式(3.13)を式変形すると、
が得られる。
- 式(3.14)(3.15)(3.16)が式(3.17)に対して不変であること。
各式に代入する。
<式(3.14)>
より、式(3.14)は不変である。
<式(3.15)>
以上より、式(3.15)は不変である。
<式(3.16)>
であることから、式(3.16)の上式に対して不変であることがわかる。
(1)の、勾配とラプラシアンの交換については
より、交換できる。
次に、式(3.16)の下式では、
であることから、式(3.16)の下式は不変である。
- 基本方程式系が式(3.19)で表されること。
式(3.17)のゲージ変換に対して式(3.14)は不変なので、
となる。であることを用いた。
同様に式(3.14)に式(3.17)のゲージ変換を施すと
となる。
式(3.16)が式(3.17)のゲージ変換に対して不変なので、
が得られる。
最後に、式(3.15)が式(3.17)のゲージ変換に対して不変なので、
最後の変換はであることを用いた。
- 式(3.23)の計算
が得られる。
- 式(3.27)の導出
式(3.23)を用いる。
ここで、とし、を定数部分、を変数とすると
が得られる。
- 式(3.32)の導出
式(3.24)の両辺をで微分すると
が得られる。
- p.208 であること
複素数の実部を、虚部をとすると、
と書ける。また、であることから、となることを用いて、
となる。
- 式(3.48)の積分に半円積分路が付け加えられること
は、で、の時、となる。そこで、
半円積分路を利用して積分する際、半円の半径を、偏角をとすると、
と表すことで、の領域での経路積分をすることができる。従って、の時に
に
を足しても値は変化しない。
<実際の評価>
半円積分路を利用した積分は、半円の半径を、偏角をとすると、
と表せる。これを式変形すると、
が得られる。
ここで、分子に着目すると
となる。分母は
であることから、とすることで、
となるため、
となる。従って、式(3.48)の積分に半円積分路を付け加えても値は変わらない。
あまり良い議論ではないかもしれない…。
- p.208 になること
を計算する際に経路との経路を通る経路積分をする。その際にこの積分は複素積分に当たる。
この経路では、特異点に当たるを含まないため、複素積分の結果は0になる。
参考:
こちらや、関数論(複素関数論)の参考書など。
- 式(3.48)の積分に下半円の積分路が付け加えられること
を足すケースと同様に考える。
は、で、の時、となる。そこで、
半円積分路を利用して積分する際、半円の半径を、偏角をとすると、
と表すことで、の領域での経路積分をすることができる。従って、の時に
に
を足しても値は変化しない。
<実際の評価>
半円積分路を利用した積分は、半円の半径を、偏角をとすると、
と表せる。これを式変形すると、
が得られる。
ここで、分子に着目すると
となる。分母は
であることから、とすることで、
となるため、
となる。従って、式(3.48)の積分に半円積分路を付け加えても値は変わらない。
- p.208下の複素積分の計算
留数定理を用いて計算する。積分経路をとして表現する。この経路は時計回りであるため、積分結果は反時計回りの複素積分の結果と正負が逆になる。特異点はでそれぞれ一位の極なので、
が得られる。
- 式(3.49)の導出
p.206の例題に従って計算する。その際に、外から入射する電場をとする。n番目の粒子に働く、速度に比例した抵抗をとし、その時の固有の周波数をとする。運動方程式は
と書ける。この時、特解としてと置くと
と係数が得られる。この電子の速度は
となるため、電流密度は、N個の電子の総和として、
と表すことができる。
真空中のMaxwell方程式
に代入すると、
が得られる。式(3.44)から類推される現象論的なMaxwell方程式は
となるので、これと比較すると、
より、
が得られる。
以下、要議論
Lorentz振動子に関する議論より、ここで、固有振動数を持つ電子の数をとすると、
が得られる。
とすると、上式は
としてまとめられる。
- p.209 式(3.51)のの積分区間が変えられること
式(3.51)を求める際に、式(3.48)の時と同様に積分区間を加えて複素積分をする。この積分経路に従った積分の値は、が大きいときに0になるため、積分区間を結合できる。
また、この積分区間の内部には特異点がないため、区間全体の積分結果は0になることを考える。積分区間全体をとして、
が得られるため、積分区間を変更できる。
- p.209 の分子がのときにになること
は、p.209上式より、
と書ける。式(3.50)よりであることを用いて、
となる。これを用いて、
となる。